2023/05/12
こんにちは。デルタの佐々木です。
デルタではトリマーさんの転職応援を行っています。
トリマーさんが転職でスキルを高めて、自身の市場価値を上げることが、最終的に飼い主様や犬のためになると考えているためです。
今回は、あなたの働いているサロンが、あなたにとって”いい”サロンなのかどうかを見極める基準をお話します。
というのも、新卒だったり転職回数の少ない人にとっては、自分の職場が良い職場なのかどうかを判断する術がありません。
恵まれていない職場にいるのに「こんなもんかな」と我慢して働いているトリマーさんがトリマー自体を辞めるということはとてももったいないと思っています。
もし少しでも転職を考えている人はこの記事を参考にしてくれればと思います。
恵まれない環境にいることに気づかないトリマーさん
以前うちのサロンに申し込みに来てくれたトリマーさんの話です。
その方は学校を卒業して、その学校が紹介してくれたサロンに就職をしました。
ご本人はお仕事にそれなりに満足されていたようでしたが、詳しく話を聞くと、教育はしっかりしておらず、休みも少なく、ちょっと残念なお店でした。
ただこの方は新卒だったこともあり、「サロンとはこういうものかな」と働き続けていました。
パートナーの転勤があったために転職活動をして初めてその現状に気づいて少なからず自分のキャリアを無駄にしたことにショックを受けていました。
こんな職場はすぐに辞めましょう
いい職場の基準は色々ありますが、これから書く項目が当てはまるお店は、どんな理由があろうとすぐに転職すべきお店です。
新卒で入ろうが、就職して1か月だろうが、職歴に傷が付こうが、そんな状況を差し引いても転職すべきお店です。
労働基準法が守られていない(残業代が出ない、休憩が取れない、休みがない)
いまだにこういったお店が少なくないペット業界。
従業員が1日に働ける時間は8時間、それを越えた時間には残業として1.25倍以上の割り増し賃金が支給されなければなりません。
8時間以上勤務する場合は、1時間以上の休憩が義務づけられており。休憩は、受付や電話番などをしながらではなく、何をしていてもどこへ行ってもよいという状態でなければなりません。
シフトは、週に1日は休みがある、またはそれ以上の勤務をする場合は、休日出勤としてこれも割り増し賃金を支払われなければなりません。
こういった基本的な法律が守られていない店舗ははっきりって違法営業です。
行政が見つけられていないだけで、もしそういった実態が明るみに出れば営業停止になる可能性もあるお店です。
法律の守られていないお店で働き続けることは、あなたが大変というだけでなく、間接的にそういったお店を許容していることになるので、他のトリマーさんのためにもすぐに転職してください。
教えてくれない、見て学べと言われる
貴方が新卒や経験浅のトリマーさんの場合、その時期はとても重要です。
学校を卒業したばかりの経験浅のスタッフが仕事はできないのは当たり前、そこは企業がしっかり教育する義務があります。
もしこの時期にしっかりした教育を受けられないと、1年、2年たったときに、業界で平均的な技能が得られなくなります。
私たち雇用する側は、「2年目なら基礎的なことはできるよね」「3年目ならもうだいたいできるよね」というような想定をします。
そこでもしそのレベルに達していないと「成長が遅いな」と判断せざる負えません。
もしあなたが経験浅なのに先輩が全く教えてくれないようであれば、成長が大事な時期を無駄に過ごしてしまっていて、相対的に市場価値がどんどん下がっている最悪の状況です。
お客様にお伝えしているサービスを実施していない
これも時々聞きますが、お客様にお伝えしていたり、HPに乗せている内容を実施していないお店があります。
ペットホテルであれば、お散歩をすると言ってしていない、1時間プレイタイムがあるというのに15分しかしていないなど。
サロンであれば、叱ったりしませんと言いながら犬を雑に扱ったり、待ち時間はケージに入れませんと言いながら入れるなど。
こういったお店は犬がしゃべれないことをいいことに、お客様をだましてサービスを実施しており、やっていることは詐欺と変わりありません。
当然違法ですのですぐに辞めましょう。
できれば辞めた方が良い会社
絶対ではないけれど、あまり待遇が良くないよという会社についてお話します。
事前に聞いた仕事内容と異なる仕事をやらされる会社
会社が従業員を雇うときには、雇用契約書を交わします。
これには「従業員に任せる仕事の内容」が含まれ、原則としてここに書かれている仕事しか従業員には任せてはいけないことになっています。
トリマーとして雇われたのに、ペットショップ、看護、ペットホテルの仕事がメインになってしまうとうケースをたまに聞きます。
事前にこれらの仕事があると聞いていても、想定よりも多くトリマーとして全然働けないという場合も。
当然、トリマーとして働いている年数を重ねているのに、経験自体は少なくなってしまうので、相対的に市場価値が下がってしまいます。
なるべく早く状況の改善を申し出るべき、改善されないようなら転職をすべきです。
ただ、スタッフが急に辞めたりなど、一時的な対処だったりする場合もあります。
言われた内容と全く違うからすぐに転職ではなく、会社の状況もよく見て判断しましょう。
教育をしっかりしてくれない会社
教育に関しては本当にお店によって差があります。
前述したように全く教えてくれないというお店は論外ですが、ではどれくらい教えてくれるのはふつうなの?と疑問が出てくることでしょう。
ある転職者様は、私が「今のお店ではちゃんと教えてくれている?」という質問に「はい!教えてもらっています」と元気よく答えていたのですが、詳しく話を聞くと、表面的なところだけで、基礎的なところが全然できていないということも、、、
2年目の方だったのですが、正直新卒とあまり変わらない技能しか持てていませんでした。
初めて就職した会社だったり、転職経験が少ない人は、そもそもどれくらい教育してくれるのが普通かもわかりません。
- 仕上がりが足りないところを指摘はしてくれるが、それがなぜそうなるか、どうしたら同じミスをしないか教えてくれない
- 個々の修正点は直してくれるが、理論的な指示がない
- 修正の指示が曖昧(ちょっと短く切って、もっとしっかり乾かしてなどではなく、何ミリ切って、コームが引っかからないくらいまで乾かして)
以上のようなお店は教育レベルが低いので、経験が浅いトリマーさんは転職を検討したほうがよいでしょう。
キャリアパスの描けない会社
キャリアを考えた転職でも書いたように、あなたが将来にわたってどういう仕事をしていきたいか、何年後にどういった技術を持って、どれくらいの給与をもらうようになりたいかということは、会社が一緒に考えてあげなければなりません。
店長などの管理職になりたいのであれば管理の仕事を任せたり、噛み犬のトリミングをできるようになりたいのであればトレーニングの経験を積んでもらったりなど。
現在のペット業界のほとんどはそういったフォローをしてくれません。
- 給与の上がる基準が不明瞭
- 将来どうなって欲しいか、何年目に何ができて欲しいかなどの話がない
- 先輩の給与が低い
こういったお店は注意が必要です。
ペット業界以外ではありえません。
従業員には、将来どういう仕事がしたいか、そのためにスキルを付けて行けばよいかを話した上で働いてもらいます。
最後に
転職活動をするひとつのメリットに、他の職場を知ることができる、という点あります。
同じ職場でずっと働いていると、これが普通だと思うようになってしまいますが、世の中には良くも悪くもたくさんの会社があります。
今の職場で満足しているしな、、、、と思わずに、もっと良い職場があるかも、、、と考え、転職する気はなくても社会勉強もかねて転職活動をしてみるのも良いかと思います。
他の職場の求人情報を見るだけでも自分の環境を客観的に把握することができると思います。
トリマーさんの転職に関して佐々木に質問したい方はお問い合わせフォームから
関連記事
【トリマー転職】いい転職先はどうやって見つければよい?